― 今日の小さな選択が、これからの自分をつくっていく
今の自分は、これまでしてきた選択の積み重ねでできている。
私は、そんなふうに思うことがあります。
ただ、ここで誤解してほしくないのは、
「今うまくいっていないのは、全部あなたの選択のせいだ」
という話ではありません。
病気や障害。
育ってきた環境。
家族のこと。
突然起きた出来事。
自分では選べなかったこと、どうにもできなかったことは、人生にはたくさんあります。
それでも、
これからどうするかには、自分が関われる。
私は、そこを大切にしたいと思っています。
いつもの選択を、少しだけ変えてみる
毎日の中には、小さな選択がたくさんあります。
今日は行きたくない。
分からないけれど、聞きたくない。
苦手だから、やりたくない。
嫌なことがあったから、もう関わりたくない。
もちろん、休んだ方がいい日もあります。
「やりません」と断ることが必要なときもあります。
何でも頑張ればいい、という話ではありません。
でも、いつも同じ場面で、反射的に同じ選択をしているとしたら、一度立ち止まってみてもいいと思うのです。
「今日は、いつもと少し違う選択をしてみようか」
来てみる。
一度だけやってみる。
分からないと伝えてみる。
誰かに相談してみる。
自分の気持ちを言葉にしてみる。
ほんの小さな違いです。
でも、その一つが、次の経験につながることがあります。

選んでみたから、分かることがある
やってみたら、意外とできた。
行ってみたら、思っていたほど嫌ではなかった。
話してみたら、相手の考えていたことが分かった。
相談してみたら、一人で抱えなくてもよかった。
逆に、
「やっぱりこれは自分には合わない」
と分かることもあります。
それも大切です。
自分で選び、経験したからこそ、自分のことが少し分かる。
そして、その経験をもとに、また次を選ぶ。
ASTAGEが大切にしている「自律」は、こういう積み重ねでもあると思っています。
誰かに全部を決めてもらうのでもなく、
誰の意見も聞かず、自分一人で決めるのでもない。
人の意見も聞く。
経験もしてみる。
そのうえで、
自分はどうしたいのかを考え、自分で選ぶ。
少しずつ、自分の人生の舵を自分で握っていく。
そんな練習です。
同じ未来にしたくないなら
人は、慣れている方を選びたくなるものです。
怖いことより、知っていること。
失敗するかもしれないことより、やらないこと。
傷つく可能性があるなら、人と関わらないこと。
そうやって、自分を守ってきた時期もあると思います。
だから、その選択自体を否定するつもりはありません。
そのときの自分には、それが必要だったのかもしれない。
でも、
「このままでは、変わりたい自分に近づけない」
と思ったときには、どこかで一つ、違う選択が必要になります。
大きく人生を変えなくていい。
今日一日だけでもいい。
昨日までとは少し違う選択をする。
その積み重ねが、半年後、一年後に振り返ったとき、
「あの頃とは少し変わったな」
につながっていくのだと思います。

明日は、まだ決まっていない
過去に起きたことは変えられません。
昨日までの自分を、なかったことにもできません。
でも、
明日の自分は、まだ決まっていない。
今日、誰と話すのか。
何をやってみるのか。
困ったとき、誰かに頼るのか。
もう一度挑戦してみるのか。
その一つひとつには、まだ自分が関われます。
だから私は、
「これまでどうだったか」だけではなく、
「じゃあ、これからどうしたい?」
を一緒に考えていきたい。
過去を責めるためではありません。
今の自分を否定するためでもありません。
これからの選択肢を増やしていくためです。
今いる場所が、人生の最終地点ではありません。
今日選んだことが、明日の経験になる。
その経験が、また次の選択につながる。
今日の小さな選択が、これからの自分をつくっていく。
そして今日よりほんの少し、
「明日をちょっとご機嫌に。」
そんな選択を、一つずつ重ねていけたらと思っています。

