― 自分の苦手を知って、伝えるということ
「できません」
何かを頼まれたとき、そう答えることがあります。
もちろん、本当に難しいこともあります。
でも私は、ときどき思います。
本当に“全部”できないのだろうか。
少し時間があればできる。
一度見本を見せてもらえばできる。
一つずつ説明してもらえれば分かる。
途中で確認しながらならできる。
そんなこともあります。
だとすれば大切なのは、
「できる・できない」の二択だけではなく、自分は何が難しくて、どこまでならできるのかを知ること。
なのだと思います。
やってみないと、自分のことは分からない
ASTAGEでは、いろいろなことを経験します。
人前で話す。
仲間と一緒に何かをつくる。
初めての場所へ行く。
企業を見学する。
仕事を体験する。
実際にやってみると、
「これは意外とできた」
「ここまでは大丈夫だった」
「ここから分からなくなった」
「こういう場面は苦手だった」
ということが見えてきます。
やる前から考えているだけでは分からなかった、自分の特徴です。
だから、うまくできなかった経験も無駄ではありません。
できなかったところにも、自分を知る材料がある。
私は、そう思っています。

「苦手です」だけでは、相手には分からない
自分の苦手が分かってきたら、次はそれを人に伝えることも大切です。
たとえば、
「一度にたくさん言われると、分からなくなります」
「一つずつなら分かります」
「初めてのことは、覚えるまでに時間がかかります」
「分からなくなったら、もう一度確認させてください」
こんなふうに伝えられると、相手も何が難しいのか分かります。
反対に、
「無理です」
「苦手です」
だけでは、相手もどうしたらいいのか分かりません。
助けてほしいときも、
「助けてください」
だけでなく、
「ここまではできました。でも、ここから分かりません」
と言えた方が、必要なことも伝わりやすくなります。

自分を説明できることも、自立
自立というと、
何でも一人でできること。
人に頼らないこと。
そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも私は、そうは思っていません。
自分のできることを知る。
難しいことを知る。
困ったときには相談する。
必要なことを相手に伝える。
それも、大切な自立です。
何でも一人で抱え込むのではなく、
「ここはできます」
「ここは難しいです」
「ここは少し助けてください」
と、自分のことを相手に伝えられる。
それは、社会の中で人と関わっていくための大切な力だと思っています。
「できない自分」を決めつけない
そして、もう一つ大切にしたいことがあります。
今できないことが、
これからもずっとできないとは限らない
ということです。
最初は時間がかかった。
何度も確認した。
教えてもらった。
失敗もした。
でも、繰り返すうちにできるようになることがあります。
だから、
「できません」
で、自分の可能性まで閉じてしまわない。
まず、やってみる。
どこで困ったのかを知る。
必要なら、人に伝える。
教えてもらう。
そして、またやってみる。
その積み重ねの中で、
「できない」は、
「今は、ここが難しい」
に変わっていくのかもしれません。
そして「今は、ここが難しい」と分かれば、
次に何をすればいいのかも見えやすくなります。
自分のことを知る。
自分のことを伝える。
必要なときには、人の力を借りる。
それもまた、ASTAGEが大切にしている「自立」と「自律」につながっていると思います。
そして今日よりほんの少し、
「明日をちょっとご機嫌に。」
そんな毎日を、一緒につくっていけたらと思っています。

