ASTAGEの見学や利用を考えるとき、
「自分に合う人はいるだろうか」
「苦手な人がいたらどうしよう」
「自分だけ年齢が違ったら?」
「異性ばかりだったら馴染めるかな」
それだけではありません。
「できれば静かな環境で過ごしたい」
「声が大きい人や、にぎやかな人が苦手」
「近い距離で話しかけられるとしんどい」
そんなことが気になる人もいると思います。
当然だと思います。
知らない場所へ行くとき、プログラムの内容以上に気になるのは、
「そこに、どんな人がいるんだろう」
ということかもしれません。
私だって、新しい集まりに入るときは同じです。
無理に友達をつくらなくていい
ASTAGEには、いろいろな人がいます。
年齢も違えば、性格も違う。
好きなものも違えば、よく話す人も、静かに過ごしたい人もいます。
当然、自分と気が合う人ばかりではありません。
だから私は、
「ASTAGEなら、みんなと仲良くなれますよ」
とは言いません。
そもそも、無理に友達をつくる必要もないと思っています。
最初は挨拶だけでもいい。
人の話を聞いているだけでもいい。
同じテーブルで、一緒に何かをするだけでもいい。
そんな時間を重ねるうちに、少しずつ相手のことが分かってきます。
第一印象では「自分とは合わなそう」と思っていた人と、話してみたら意外な共通点が見つかることだってあります。

「合わない人」がいることも、社会の一つ
一方で、どうしても苦手だと感じる人がいるかもしれません。
声の大きさが気になる。
話しかけられる回数が多いと疲れる。
距離が近いと落ち着かない。
考え方や話し方がどうしても合わない。
それを、ただ**「我慢しなさい」**で終わらせるのも違うと思っています。
ASTAGEでも、しんどいときには、みんなから少し離れた場所に座ることがあります。
気持ちを落ち着けるために、一時的に別の部屋で一人になることもあります。
それでいいと思っています。
大切なのは、ずっと我慢することでも、苦手な人を完全に避け続けることでもありません。
「今、自分はちょっとしんどいな」
と気づいて、自分に必要な距離をとる。
少し落ち着いたら、また戻ってみる。
必要ならスタッフに相談する。
こうしたことも、社会の中で自分らしく過ごしていくための大切な練習です。

社会に出ても、学校でも、職場でも、地域でも、自分と合う人だけを選んで生きていくことはなかなかできません。
だからこそ、
「この人とは、どんな距離なら一緒にいられるだろう」
と考えてみる。
そして相手のことだけではなく、
「自分は何が苦手なんだろう」
「どんなときにしんどくなるんだろう」
「どうすれば少し楽に過ごせるんだろう」
と、自分自身についても知っていく。
それも、大切な自己理解だと思っています。
仲間は、最初から仲間だったわけじゃない
卒業式になると、仲間のために予定を空けて来てくれる卒業生がいます。
誰にも言われていないのに、最後まで残って見送る人たちもいます。
でも、その人たちだって、最初から仲が良かったわけではありません。
同じ場所で過ごして、
一緒に学んで、
ときには意見が違って、
相手に腹が立ったり、自分のことを分かってもらえないと感じたり。
それでも少しずつ、お互いを知ってきた。
その積み重ねが、いつの間にか**「仲間」**になっていったのだと思います。
だから、見学するときに、
「自分に合う人がいるかな」
と不安になるのは自然なことです。
すぐに馴染めなくてもいい。
友達ができなくてもいい。
苦手だと感じる人がいてもいい。
まずは、その場所にいる人と同じ時間を少し過ごしてみる。
その中で、相手のことを知り、自分のことも知っていく。
人との関係は、そこからゆっくり始まっていくものだと思っています。

